PFAS(有機フッ素化合物)は、自然環境中で分解されにくく、日本を含む多くの国で規制が進んでいます。
PFASを含む廃棄物が出た場合には、どのようにして処理すればよいか不安になりますよね。
PFAS廃棄物の処理作業では、通常の産業廃棄物とは異なる厳格な管理が必要です。また、処理や運搬の過程で発生する「二次汚染」にも注意しなければなりません。
廃棄物の処理中に車両やタンク、防護具などにPFASが付着したまま放置していると、周囲の環境に汚染が広がるおそれがあります。
本記事では、PFAS処理の二次汚染リスクや、太陽油化が実施している対策を詳しく紹介します。
PFAS問題と廃棄物処理の課題
近年、各地でPFASが地下水や土壌から検出されており、環境問題として注目を集めています。
PFASは「永遠の化学物質(Forever Chemicals)」と呼ばれ、自然には分解されにくい物質です。
人体に蓄積されると深刻な健康被害を引き起こす可能性があるとして、危険視されています。
PFASを含む廃棄物を適正に処理するには、単に「廃棄物を回収・運搬する」だけでは不十分です。
注意して廃棄物を処理しなければ、二次汚染を引き起こす可能性があります。
二次汚染とは何か?典型的なリスク
二次汚染とは廃棄物を処理する際に出される排水などに含まれるPFASが、さらなる汚染を引き起こすことです。
工場排水が土壌や地下水から河川に流れ込み、水道水にPFASが混ざると、地域の人々の健康被害につながり大変危険です。
たとえば、以下の3点がPFASの二次汚染につながる可能性があります。
- 車両タンクの残留液
- 車両の外装汚染
- 使用済み防護具の誤廃棄
それぞれ詳しく解説します。
車両タンクの残留液
PFASを含む廃液を運搬した車両のタンク内には、排出後も残留液が残る場合があります。タンク内の残留液を洗浄せずに次の現場で使用すると、別の廃棄物や処理対象物にPFASが混入し、汚染が拡大するリスクが高まります。
PFASは水や薬品に強く、容易には除去できません。見た目にきれいでも車両タンクの内部にPFASが付着している可能性があるのです。
微量の残留が繰り返されると、最終的には汚染が広がっている危険性があります。
残留液からの二次汚染を防いでタンクを再利用する場合は、洗浄や排水の管理を徹底して行わなければなりません。
車両の外装汚染
PFASを含む廃棄物の積み込み・運搬をする際、漏れや飛散によって車両の外装部分が汚染されることがあります。
PFASが付着すると落ちにくく、見た目では確認しづらいため、気付かないまま走行を続けると汚染が拡大するおそれがあるため注意が必要です。
雨天時には、車体に付着したPFASが雨水で流出し、ビル敷地や周辺環境に拡散し、排水溝や地面の土壌にまで汚染が及ぶリスクもあります。
作業後は車体全体を点検し、専用洗浄剤による除去をしなければなりません。外装洗浄を怠ると二次汚染の原因となるため、依頼する業者の外装汚染対策は必ず確認しておきましょう。
使用済み防護具の誤廃棄
PFASを含む廃棄物の処理現場では、作業員が使用する手袋や防護服にPFASが付着します。
PFASが付着した手袋や防護服を、誤って一般廃棄物として処理すると焼却施設で再汚染を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
防護具や吸着資材は、使用後に「汚染物」として区分し、適正に処理しなければなりません。
太陽油化のPFAS処理における二次汚染防止対策
太陽油化では、長年のPCB廃棄物処理で培った経験を活かし、PFAS廃棄物処理でも環境リスクマネジメントを徹底しています。
- 車両・タンクの徹底洗浄
- 防護具・資材の適正廃棄
- 標準化された作業フロー
PFASを輸送する車両・タンクの洗浄を徹底しています。また、洗浄した水も「PFAS含有廃液」として適正処理し、二次汚染の防止に努めています。この処理は他社では行っていない独自の手法です。
PFAS処理で作業員が使用した手袋・カッパなどの防護具・資材は、専用処分場で高温焼却しています。
また、作業現場での廃棄フローを的確に管理しています。PFASが流出しないよう、各現場で二次汚染防止マニュアルに基づいた作業を行っているため、同一水準の対応が可能です。
さらに、作業前後のPFAS濃度の測定を実施し、流出のリスクを排除しています。
太陽油化のPFAS除去が他社と差別化できる理由
太陽油化は「PFAS廃棄物処理における環境リスクマネジメントの専門家」として、多くの行政・ビル管理会社・製造業から選ばれています。
多くの業者は「運搬・処分が完了すれば業務終了」と考えがちです。しかし、太陽油化では徹底した環境リスクマネジメントにより、PFASの二次汚染を排除しています。
たとえば、太陽油化ではPFAS処理専用の収集運搬車両(タンクローリー車)を保有しているため、PFASの二次汚染リスクが少ないという特徴があります。
PFAS除去を依頼する業者の選定の際は、二次汚染を防止できるかどうかを確認したうえで、信頼できる業者を選びましょう。
排出事業者が押さえるべきチェックポイント
ビル管理会社・製造業・工場などのPFAS含有廃棄物を排出する事業者は、委託先を選定する際に以下の4点を確認する必要があります。
- 車両洗浄の有無と処理ルート
- 防護具などの廃棄方法
- 二次汚染防止マニュアルの有無
- 過去のPFAS処理実績
これらを契約や仕様書で明確化することが、将来の法規制強化や訴訟リスクから企業を守る鍵です。
まとめ|PFASを処理する際は二次汚染を防止できる業者を選ぼう
PFASは自然界で分解されにくく、処理の過程でわずかに漏れ出しただけでも環境への影響が長期間残るおそれがあります。そのため、廃棄物を適切に処理するだけではなく、運搬・洗浄・保管の各段階で二次汚染を防止する管理体制が必要です。
たとえば、車両タンクの残留液を洗浄せずに再利用したり、外装に付着したPFASを放置したまま走行したりすると、他の現場や周辺環境に汚染が広がるおそれがあり危険です。
また、防護服や手袋などの使用済み資材を一般廃棄物として処理すると、焼却施設でPFASが再放出されるリスクもあります。
こうした事態を防ぐためには、洗浄工程や廃棄方法が明確に管理されている信頼性の高い業者の選定が重要です。
PFASの排出事業者は委託先の体制を確認し、責任ある処理を行って、企業の社会的信用を守る必要があります。世界的に話題となっているPFASの流出が問題になると、会社の信用を大きく失いかねません。
PFAS廃棄物処理では、「見えない二次汚染」まで徹底して管理できるかどうかが事業者の評価を決定づけます。
太陽油化は、処分能力そのものは持たないものの、車両洗浄・防護具処分・標準化された作業フローを武器に、排出事業者の環境リスクを最小化します。
PFAS処理・二次汚染防止に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。以下のリンクより太陽油化のPFAS処理の詳細を確認できます。





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