工場や事業所、各種施設から発生する「汚泥」は、排出した事業者が適切な方法で処理しなければ法令違反につながるおそれがあります。また、汚泥は環境への悪影響を及ぼす可能性があるため、誤った処理をしたことが発覚すると企業の社会的イメージを落としかねません。
汚泥にはさまざまな種類があり、性状や発生原因によって適した処理方法が異なるため、「どの方法を選べばよいのかわからない」と感じている方もいるでしょう。
処理方法の選択を誤ると、コストや手間が増えるだけではなく、長期的な運用面で課題が生じるケースもあります。
本記事では、汚泥の基本的な概要や種類、代表的な汚泥処理の方法などを紹介します。
汚泥処理業者を選ぶ際のポイントも解説しているため、業者の選定で迷っている事業所の担当者は、ぜひ参考にしてください。
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汚泥とは何?どんな種類があるの?
汚泥とは、水分を多く含んだ泥状の廃棄物です。下水処理や産業活動から排出される排水をはじめ、さまざまな現場で発生しており、性状や成分は発生源によって大きく異なります。
ビルの厨房やトイレなどから発生する排水は、一時的にビルピットというビルの地下にある排水槽に貯められます。つまり、汚泥が溜まりやすい排水槽があるため、ビルの管理者は汚泥処理の方法を検討する必要があるのです。
汚泥がどのような性質を持つ廃棄物なのか、基本的な特徴や種類を把握して適切な処理方法を検討しましょう。
どうして汚泥処理が必要なのか
汚泥を不適切に扱うと水質汚濁や悪臭の発生など、周辺環境に悪影響を及ぼすおそれがあるため、廃棄物として適切に処理しなければなりません。
処理基準を守らずに排出・処分した場合、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に抵触する可能性があり、事業者の責任が問われます。
環境への配慮と法令遵守の両面から、汚泥処理は事業活動で必要になります。
参考:廃棄物の処理及び清掃に関する法律|e-Gov 法令検索
汚泥の種類
汚泥には、大きく分けて下記の2種類があります。
- 有機汚泥
- 無機汚泥
それぞれ詳しくみていきましょう。
有機汚泥
有機汚泥とは、食品残渣や動植物由来の成分など、有機物を多く含む汚泥です。下水処理施設や食品工場、飲食店の排水処理工程や生活排水などから発生しやすいため、注意しましょう。
腐敗すると悪臭や衛生面への影響が生じるおそれがあり、適切な処理が求められます。
無機汚泥
無機汚泥とは、砂や金属成分、鉱物質などの無機物を多く含む汚泥です。主に製造業の排水処理工程や金属加工工場、建設関連の排水などから発生します。
腐敗や悪臭は生じにくいものの、重金属などの有害物質が含まれる場合もあり、成分に応じた適切な処理が必要です。
泥土や土砂とのちがい
泥土や土砂は、建設工事や造成工事などで発生する土状のものを指し、一般に廃棄物には該当しません。一方、汚泥は水分を多く含んだ状態で発生するもので、性状によっては廃棄物として扱われます。
汚泥は水分量が多く表面が不安定なことがあるため、泥土や土砂のように扱えず、廃棄物として適切な処理が求められます。
汚泥処理の方法8選
汚泥処理の方法には、主に以下の8つがあります。
- 焼却
- 溶融
- セメント原料化
- 埋立
- 造粒固化
- 脱水
- 堆肥化
- メタン発酵
汚泥の状態ごとに、処理工程が異なります。それぞれの方法を詳しくみていきましょう。
焼却
焼却は、汚泥を高温で燃焼させ、量を大幅に減らす処理方法です。水分を含んだままでは燃えにくいため、事前に脱水や乾燥を行う場合があります。
焼却後は灰が残り、埋立処分などの対応が必要です。焼却は最終処分量の削減につながる処理方法といえるでしょう。
溶融
溶融は、汚泥を高温で加熱して溶かし、スラグと呼ばれる固形物にする処理方法です。
焼却よりもさらに高温で処理するため、有害物質を無害化できる特徴があります。処理後に生成されるスラグは、性状に応じて資材としての利用も可能です。
セメント原料化
セメント原料化は、汚泥をセメントの原料の一部として活用する処理方法です。汚泥をセメント製造時に粘土の代わりに利用します。
成分や性状によって適否が分かれるため、排出した汚泥のセメントへの利用が可能か確認が必要です。
埋立
埋立は、処理後の汚泥や焼却灰などを最終処分場に運び、地中に埋めて処分する方法です。
汚泥をそのまま埋め立てることは少なく、脱水や焼却などの中間処理を行ったうえで埋立処分が行われます。
汚泥の種類ごとに持ち込める処分場が異なります。
とくに危険性が高いとされる特別管理産業廃棄物の場合には、対応可能な処分場は多くありません。埋立許可がある処分場に持ち込む必要があります。
造粒固化
造粒固化は、無機汚泥に固化剤を混合し、粒状や固形状に加工する処理方法です。形状を安定させることで、取り扱いやすくなります。
加工後の性状によっては、リサイクル処理土や骨材に再利用可能です。再利用できなくても、固形化されて処理前よりも埋立処分などに適した状態になっています。
脱水
脱水は、汚泥に含まれる水分を機械的に取り除き、体積や重量を減らす処理方法です。水分含有量が多く取り扱いが難しい汚泥から脱水機を用いて水分量を下げると、運搬や後工程の処理がしやすくなります。
脱水後の汚泥は、焼却や埋立などの処理が行われます。
堆肥化
堆肥化は、汚泥を微生物のはたらきで分解し、堆肥として再利用する処理方法です。
主に下水処理汚泥や食品由来の汚泥など、有機成分が多い場合に用いられます。処理後は農業に利用されます。
メタン発酵
メタン発酵は、有機物を含む汚泥を微生物によって分解し、メタンガスを発生させる処理方法です。
発生したメタンガスはエネルギーに利用される場合があります。主に下水処理汚泥や有機性の高い汚泥に用いられ、処理と資源回収を同時に行える点が特徴です。
太陽油化の汚泥処理は再資源化率100%
太陽油化では、回収した汚泥をすべてリサイクルしており、環境に優しい廃棄物処理が可能です。汚泥を固形燃料やバイオマス燃料、セメント原料などの資源に活用しています。
太陽油化に処分を依頼して排出した汚泥をすべて再利用すると、環境に配慮した取り組みとして排出事業者の社会的な評価の上昇も期待できるでしょう。
太陽油化ならさまざまな汚泥処理の実績があり、廃棄物の搬出から最終処理まで自社で対応できる体制が整っています。
汚泥の状態の確認や、状況に応じた処理方法の提案が可能です。汚泥処理にお悩みの方は、ぜひ以下のリンクより、太陽油化までご相談ください。
発生原因によって異なる5つの汚泥
ここでは、発生原因ごとに以下の5つの汚泥を紹介します。
- 下水処理汚泥
- 産業排水処理汚泥
- 畜舎糞尿汚泥
- 食品加工排水処理汚泥
- 浄化槽汚泥
事業所で発生する汚泥を確認して、適切な処理を実施しましょう。
下水処理汚泥
下水処理汚泥は、家庭や事業所から排出された生活排水や雨水などを、地域で処理する過程で発生する汚泥です。
下水処理施設内で沈殿や分離により集まった固形物が水分を多く含んで泥状となり、汚泥が発生します。
発生量が多く、臭気対策や衛生管理も必要になるため、計画的な処理が求められます。
また、下水処理汚泥は有機物や栄養価を多く含むため、再利用しやすい汚泥です。
産業排水処理汚泥
産業排水処理汚泥は、工場などの排水を処理する過程で発生する汚泥です。重金属や化学物質など、人体に有害な物質を含む場合も多いため、処理方法を誤ると重大な環境汚染につながるおそれがあります。
製造業や食品工場、金属加工工場など、業種によって成分や性状が異なります。状況に応じた処理方法の検討が必要です。
畜舎糞尿汚泥
畜舎糞尿汚泥は、家畜小屋で発生する糞尿を処理する過程で生じます。糞尿に含まれる有機物や水分量が多く、強い臭気が発生します。
衛生管理や周辺環境への配慮をしつつ、処理方法の検討が必要です。
窒素やリンなどの植物の生育に重要な物質を多く含むため、適切な処理をすれば農業への再利用がしやすい汚泥です。
食品加工排水処理汚泥
食品加工排水処理汚泥は、食品工場や飲料工場などで発生する排水を処理する過程で生じる汚泥です。原料由来の有機物や油分を多く含み、水分量も高くなりやすい特徴があります。
放置すると悪臭や腐敗が進みやすいため、発生量や性状を把握したうえで、計画的な処理を行いましょう。
有機成分が多い点から、堆肥などへの再利用につながるケースもあります。
浄化槽汚泥
浄化槽汚泥は、住宅・ビル・工場・施設などで発生した排水を浄化槽で処理する過程で生じる汚泥です。
排水中の有機物や懸濁物質が沈殿・分離して溜まり、放置すると悪臭や処理性能の低下につながります。浄化槽を安定して運転するには、定期的な点検と清掃を行い、発生した汚泥を適切に回収して処理する必要があります。
太陽油化のグループ会社である三洪エンタープライズでは、水槽類の清掃に対応しており、設備の状態に合わせた作業が可能です。
ご依頼いただけると収集運搬から汚泥処理まで一括して対応できるため、作業工程ごとに別の業者に依頼する必要がありません。
浄化槽の定期点検や汚泥処理は、ぜひ以下のリンクより三洪エンタープライズへご相談ください。
株式会社 三洪エンタープライズ ―ワンストップで 暮らしを守る、環境を守る|太陽油化
汚泥処理業者を選ぶ際のポイント
汚泥処理業者を選ぶ際は、次の3点を確認しておきましょう。
- 認可を受けている業者か
- 対応が丁寧な業者か
- 再資源化を意識した処理を行っているか
汚泥は産業廃棄物に該当するため、必要な許可や認可を受けている業者へ依頼する必要があります。無許可業者へ委託すると、排出事業者側が責任を問われる可能性もあるため注意しましょう。
また、問い合わせ時の対応が丁寧な業者を選ぶことも重要です。担当者とのやり取りを踏まえて、対応が丁寧な業者を選びましょう。
汚泥の再資源化が可能な業者へ処理を依頼すれば、企業のイメージアップにつながります。処理業者を選定する際に処理工程を確認して、業者選定の判断材料としてください。
汚泥処理費用の目安
一般的な汚泥の処理費用は、1立方メートルあたり数千円〜数万円程度です。
ただし、汚泥処理費用は、汚泥の種類・性状・含水率・排出量・運搬距離などで大きく変わります。正確な金額を把握するには、業者へ見積もりを依頼する必要があります。
まとめ|汚泥を排出する事業所は処理業者の適切な選択が必要
汚泥は下水処理・排水処理・設備の清掃など、さまざまな事業や生活のなかで発生します。また、汚泥の性状や発生原因によって、適した処理方法が異なるため、業者による状況の把握が必要です。
処理方法を誤ると、環境への悪影響だけでなく、排出事業者の責任が問われる可能性があります。汚泥処理では、必要な認可を受けていることに加え、収集運搬から処理までを安心して任せられる業者を選ばなければなりません。
業者選びに悩んでいる場合は、汚泥の再資源化に取り組む太陽油化へぜひご相談ください。太陽油化なら専門車両を保有しており、さまざまな現場に対応可能です。







